薬物療法 – 子宮筋腫の正しい知識

管理人がチェックする子宮筋腫情報

子宮全摘出手術か痛止めのお薬を飲むかの二つに一つの選択

子宮筋腫は、手術かホルモン治療でしか治らない病気と思われがちです。しかし、きちんと子宮筋腫を理解して、食習慣を改善し、ストレスを解消することで子宮筋腫が改善する方法があるんです。

子供の頃から生理痛がひどく、特に生理が始まって3日間ほどは、4時間おきの鎮痛剤無しでは日常生活がおくれない日々でした。いろいろと子宮筋腫の情報を集めましたが、この改善方法が一番続けられました。
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薬物療法

子宮筋腫による月経痛と鎮痛剤

子宮筋腫による月経痛がひどい場合、病院からもらう鎮痛剤ではなく、市販の鎮痛剤を飲んでも大丈夫です。しかし、子宮筋腫があるだけでひどい月経痛がおこることは少ないので、月経痛の原因をきちんと調べてもらい、そのうえで鎮痛剤について医師に相談してください。

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現在の子宮筋腫のホルモン療法

子宮筋腫の治療方法としては手術以外に、ホルモン剤を使用する薬物治療法があります。

ただし、現在使われているこのホルモン剤を使用した治療法は、筋腫を小さくする効果はありますが、その効果には限界もあります。現在、日本で使用されている薬は、GnRHアナログという薬で、人工の性腺刺激ホルモン放出ホルモンです。

下垂体に作用し、下垂体から分泌されるゴナドトロピンの産生、分泌を抑える働きを持っています。GnRHアナログで下垂体を連日刺激すると、下垂体のゴナドトロピン放出刺激ホルモンに対する反応性が鈍くなって、結果的に卵巣機能の低下、つまり排卵や月経の停止をもたらしてしまいます。効果がでるまでには月単位の時間を要します。

現在の子宮筋腫のホルモン療法

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GnRHアナログ治療の利点

GnRHアナログによる子宮筋腫治療の利点は、筋腫がこの薬で一時的にではあるがコントロールできることにあります。したがって、治療を受ける側もそのことを理解したうえで治療を受け、医師が手術をする必要があると判断した場合には、それに従う心の準備をしておくべきです。

また、この薬を使用して保存的な治療(手術をしない方向)を選択する場合には、画像診断などで子宮筋腫の詳しい診断をうけておいたほうがよいでしょう。

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GnRHアナログ使用法(点鼻薬)

GnRHアナログの使用法現在のところ、保険で使用できるGnRHアナログは、一日3回鼻に噴霧する点鼻薬になっています。この場合、使用するのを忘れる事もあると思いますが、思い出した時には必ず使用して一日の使用量をできるだけ守る事が大切です。

この薬の作用時間は短いので、すぐに効果がなくなって、子宮から出血してくることがあります。また、薬を使い始めて1ヶ月ほどたった時点で、完全に月経を止めることができず、少し出血する場合があります。

この時は、そのまま薬を続けているとほとんどの場合、出血は止まりますが、止まりにくいときは、薬の量を増やす事があります。

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GnRHアナログの副作用

GnRHアナログの副作用GnRHアナログ使用の副作用としては、薬を使用し始めて間もなく、性器出血がおこることがあります。

それは、この薬が下垂体の機能を抑制する前に、一度強く卵巣を刺激することがあるためです。また、この薬を長期使用すると、卵巣の働きが低下し低エストロゲン状態になって、骨量が減り、骨粗鬆症になることもある、と考えられています。

しかし、一般に6ヶ月ほどの使用であれば骨量は回復するとの報告があります。同じ理由で、膣粘膜の乾燥感、のぼせ、ほてり、肩こり、吐き気、めまいなどの更年期症状が出ることもありますが、これらの症状も薬をやめれば消えてしまいます。

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子宮筋腫のホルモン治療:GnRHアナログを使用する時

GnRHアナログを使用する時このGnRHアナログを使っていると筋腫が小さくなり、また月経が止まるため、貧血も改善されていきます。

しかし、薬をやめると月経が再開し、筋腫のサイズももとの大きさに戻ってしまいます。したがって、現時点でのGnRHアナログによる筋腫の治療は以下の時に行なわれます。

  • 手術を予定している患者さんの貧血を改善し、筋腫を小さくして手術をやりやすくする場合。
  • この薬によって、子宮への血液の流れが少なくなることから、手術時の出血を減らす目的で
    使用する場合。
  • 手術を何らかの理由で延期したいのたが、筋腫による症状が悪く、この症状をなくすために
    使用する場合。
  • 年齢的に閉経が近く、月経がなくなれば手術しないですむと思われる患者さんに使用して、
    閉経を早める場合。
  • 妊娠を希望する若い女性で、筋腫があって妊娠しにくいと考えられる時、筋腫を一時的に
    小さくし、その間に妊娠を期待する場合。

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子宮筋腫のホルモン治療の将来

医師は、MRI画像検査を行なって、GnRHアナログが、有効な筋腫かどうかある程度推定し、さらに手術をしたほうがよい筋腫かどうかをよく見極めたうえで、薬物治療をすすめています。

将来的には、この薬の色々な副作用を防ぎつつ、長期間薬を使用することができるようになると思います。そのときには、手術をしないですむ患者さんがもう少し増えてくる可能性があります。また今後の研究成果によっては、筋腫の薬物治療法のさらなる発展も可能です。

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子宮筋腫と漢方

子宮筋腫は漢方医学的には、お血(おけつ)、水毒などの現れの一つと考えられており、お血治療の代表的漢方製剤である桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)が使われています。

桂枝茯苓丸を数ヶ月から数年飲み続けたところ、治療開始後1年未満で、約70%の症例で筋腫にともなう月経困難症、過多月経、月経以外の随伴症状が改善された、という報告があります。しかし、子宮筋腫が小さくなったものは、投薬開始後の6ヶ月で約6%にすぎないということです。

ラットを用いた実験結果によると、桂枝茯苓丸を長期間投与すると、下垂体からゴナドトロピンの分泌を抑制する作用があることが認められています。つまり、GnRHアナログと同じ作用もあるらしいのです。さらに、弱い抗エストロゲン作用もあるようです。

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過多月経による貧血

貧血筋腫が原因で過多月経となり、失われる血液量が多いと、鉄欠乏貧血になって心臓に負担がかかっていきます。貧血では、酸素を運搬するヘモグロビンを乗せた赤血球が少なくなります。

その不足分を補うため、心臓は送り出す血液量を増やさなくてはなりません。結果として、負担の大きくなった心臓に、心肥大や心筋障害がおこることがあります。このような心臓を筋腫心臓といい、聴診すると正常では聞こえない心雑音が聞こえることがあります。また、坂道を登るなどの軽い運動でも息切れがひどくなったり、動機、倦怠感、だるさを自覚します。

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過多月経による貧血と心臓への負担治療

貧血と心臓への負担治療一般に月経時の出血は、月経一回あたり30~80mlといわれて、鉄分にして15~40mgが毎月失われることになります。

したがって、もともと女性は男性の2倍の鉄を摂取する必要があります。心臓への負担の原因が筋腫であれば、まず、貧血の治療を行ないます。

貧血は、鉄分の欠乏によるものですから鉄剤を投与します。ただし、月経の度にまた貧血になるので、月経をしばらく止める治療をすれば、貧血を早く治すことができます。GnRHアナログには月経を止める働きもあるので、貧血の改善にも有効です。

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過多月経による貧血治療:鉄剤

貧血治療:鉄剤鉄剤には経口薬(飲み薬)と静脈注射剤とがあり、一般には吸収がより自然に近いことから、飲み薬を用います。

飲み薬のよい点は、自然に吸収されるため、必要以上の量が体内に入らないことです。鉄剤の飲み薬は、食後に飲むと良いでしょう。

食前の方が吸収効果は高いのですが、胃腸が荒れることがあります。また、お茶は鉄剤吸収を妨げますので一緒に飲んではいけません。薬を飲み始めて一週間程で効果がみられると思います。

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過多月経による貧血治療:鉄剤注射

貧血治療:鉄剤注射次のような場合には、注射による鉄分の補給を考えます。

■ 吐き気や、便秘などの副作用が強くて鉄剤をのめないとき。
■ 胃・十二指腸潰瘍があるとき。
■ 常時大量の出血があり、飲み薬では間に合わず鉄分の急速な
補給が必要なとき。
などです。

いずれにしても、このような筋腫は、症状がはっきりした筋腫になります。貧血をきちんと治してから、手術による治療が必要です。

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